夏休みに入り、毎日のようにトレーニングに来てくれている野球のH君。
マシンの動かし方や身体の使い方にも慣れてきているようです。
肩甲骨・股関節を上手く動かすことが出来ないうちは、フォームに安定感がなく、上手く負荷をコントロール出来ないため、ぎこちない動きが目立ちます。
特に末端部(手首や肘、膝周囲)が過度に力み、場合によっては痛みが生じる方もおられます。
このままで、本当に上手く動かせるようになるのか?と不安がる人も少なくありません。
しかし、継続的にトレーニングを進めて行くと、無駄な力みが消え、肩甲骨・股関節がダイナミックに動き出します。
この無駄な力みが消えることが、動作に安定感をもたらすのです。
肩甲骨・股関節がしっかりと動き出すと、そのほかの部位は力みがなくなり、肩甲骨・股関節から発生した力を上手く伝達させる役割を担います。
これが身体のスムーズな力の伝達です。
末端部が過度に緊張して動作がスムーズに出来ないのは末端部そのものに問題があるのではなく、根幹部(肩甲骨・股関節)が機能的に働かなくなっているためなのです。
可能な限り正しいポジションをとらせ、少しずつ、少しずつ肩甲骨・股関節を動かしていきます。
よほどの痛みでない限り継続してもらい、動作の安定を図ります。
同じ動作を一回のトレーニング毎に15回×5セット、計75回。
週に3回トレーニングに来られる方なら、一ヶ月で千回近くにもなります。
これだけ同じ動作を反復すれば、必ず動作のコツを掴めるはずです。
力の入れるタイミング、抜くタイミング、動作時の姿勢。
筋肉の緊張と緩和がリズミカルに繰り返され、ダイナミックでスピーディーな動きが形成されていく。
トレーニングは負荷をアップさせることに目的を置きがちですが、本来は動作を高めるという部分を主としたものでなければいけないのです。
H君のように今の時期からクラブワントレーニングを継続してくれていれば、これからが楽しみですね!!